【起業家インタビュー】株式会社ネイチャーオブシングス 代表取締役・濱本智己様

オーダーメイドの絵本の手紙を大切な人へ届けるレターギフトサービス「シカケテガミ」。このオンデマンドEC事業を展開している、株式会社ネイチャーオブシングス 代表取締役・濱本智己様にお話を伺いました。事業を立ち上げたきっかけは、ご自身に家族が増えたこと。2019年のサービス開始以来、順調に売り上げを伸ばし、商品ラインナップも拡充させてきました。設立から4年目となる今年は、商品認知度のさらなる向上に努める一方、海外市場も見据えた新サービスの開発にも力を入れていきます。

 

起業のきっかけは子供が生まれたこと

私の起業の一番のきっかけは、「子供が生まれたこと」です。

妻=母親のすごさ、素晴らしさを目の当たりにしたのと同時に、父親としての自分の無力さを痛感。すると次には妻への感謝、自分の両親への感謝の気持ちが湯水のようにあふれ出してきて、どうしてもこの気持ちを伝えたくなりました。
しかし、毎日顔を合わせているからこその照れくささや恥ずかしさが先だってしまい、口ではなかなか伝えられません。それに言葉はストレートすぎる。「愛している」なんてとてもじゃないけど言えないし、長年連れ添っていると「ありがとう」すら素直に言えないことがたくさんあります。じゃあ、どうやって伝える? そうしてたどり着いたのが絵本。絵が文字の表現を補って、伝えたい事をいい塩梅にしてくれるのではないかと考えました。

自分が欲しいと思っていたものが見つかったことで、これをライフワークとして仕事化することにしました。第2弾「親から子供へ」のサービスも、ライフワーク化したからこそ生まれた商品。今の娘への愛情をタイムカプセルにして、未来の娘に残したいという自分の願いをかたちにしたものです。

 

大切な人に、感謝と愛情の気持ちを一冊の絵本にして届ける

大切な人に、感謝と愛情の気持を一冊の絵本にして届けるギフトサービス「シカケテガミ」を展開しています。オンデマンド型のECサービスで、イラストやストーリーを設定、伝えたいメッセージ等を選択/入力するだけで、「自分」が主人公のかわいい1冊ができあがります。

コンセプトは「いい大人のためのラブレター」。

相手が近しい関係であるほど、改まって自分の気持ちを伝えるのは難しいのではないでしょうか。欲しいと思っていたがどこにもなかったので、自分で作って始めたサービスです。

幸運にも、これが世の中に受け入れられたという手ごたえを、比較的早い段階で実感することができました。事業開始間もなくからテレビやインターネットメディアで取り上げられ話題となり、その反響の大きさには自分自身が一番驚きました。特にブライダル業界においては、他にはないサプライズコンテンツとして評判を呼びました。
実は自分以外にも多くの人たちが「大切な人に思いを伝えたい」と考えていて、同時に「どうやって伝えたらいいのか分からない」というジレンマを抱えていたんだということを実感ました。
当初は、プロポーズや結婚記念日などに、「男性から女性へ」贈っていただくことを想定していましたが、現在は商品のラインナップを増やし、「親から子供へ」「女性から男性へ」を追加、合わせて3種類で展開しています。
今年は、「シカケテガミ」とは違う新しいレターギフトサービスを始動させる予定で、こちらは海外展開も視野に入れています。

シカケテガミ:いい大人のラブレター

 

事業計画書とはその事業が目指す夢や目標を書き出すもの

私の場合は、起業後、日本政策金融公庫から創業融資を受けるために事業計画書を作成しましたが、そうでなくても、起業にあたって事業計画書を作成することは必要でしょう。

よく事業計画書の作成が難しいという起業家の話を聞きますが、決してそんなことはありません。

事業計画書とはその事業が目指す夢や目標を書き出したもののことだからです。私の場合は、これが明確だったため、事業計画書の作成はまったく難しくありませんでした。

 

起業するならすぐに相談できる盟友を見つけておこう!

業のために事前に準備できるに越したことはないと思うが、準備万端にできる人はごく限られているのではないでしょうか。

強いて言うなら、税理士でも弁護士でも、自分が信頼し、すぐに相談できる人を見つけておくことが重要です。専門的知見や理解を持ち合わせている人を盟友につけておくこと。

ゼロから百まですべてを自分一人でやるわけにはいきません。自分が会社経営していくために、サポートし味方になってくれる人は誰なのかをしっかりと見極め、繋いでおくとよいと思います。

 

 

事務局からひとこと

インタビューでは「ライフワーク」という言葉が何度も登場しました。人生をかけて取り組みたい仕事の起点がご家族であり、そのご家族に「感動」したのがきっかけで行動した=起業した、という真実一路な方です。「自分が感動するから人も感動する」という、起業においてとても大事な要素を教わった気がします。濱本様には、これからも一途な情熱を絶やすことなく事業に専念していただけるよう、私たちも出来る限りのサポートさせていただきたいと考えております。次の新しい展開も大いに楽しみにしております!